ベトナムの生活水準が向上―所得増加と消費傾向の変化が明らかに【2024年統計】

ジェトロビジネス短信によると、ベトナム統計局は5月16日「2024年版家計生活水準調査報告書(速報版)」を発表しました。この調査は、国民の生活水準の変化を継続的に把握することを目的として、2002年から実施されているものです。2024年の調査では、全国4万6,995世帯を対象に、所得や支出、人口構成、教育、医療、住宅、耐久消費財、衛生環境など、幅広い分野に関するデータが収集されました(一部項目は隔年で実施されています)。

今回の報告によると、2024年の1人当たり月間平均所得は542万ドン(約3万352円、1ドン=約0.0056円)で、前年の496万ドンから9.1%増加しました。

地域別でみると、1人当たり所得の高い上位5省・市は以下の通りです。
南部のビンズオン省が894万ドンでトップとなり、次いで首都ハノイ市が755万ドン、ドンナイ省が715万ドン、ホーチミン市が711万ドン、ハイフォン市が703万ドンという結果でした。なお、ハノイ市は3年連続でホーチミン市の所得水準を上回っています。

都市部と農村部での比較では、都市部の月間平均所得は689万ドンで、2014年と比べて約1.7倍に増加しています。一方、農村部では451万ドンで、こちらは2014年の約2.2倍となっており、都市部よりも高い伸び率を記録しました。ただし、都市と農村の間には依然として約1.5倍の所得格差が残っています。また、所得階層別にみると、最も高所得なグループ(グループ5)と最も低所得なグループ(グループ1)との格差は、2014年には約9.7倍だったのに対し、2024年には約7.4倍にまで縮小しました。

耐久消費財の保有状況にも変化が見られました。100世帯あたりの自動車保有台数は、2014年の2.1台から2024年には6.9台に増加。バイクは129台から169台、エアコンは17台から77台、洗濯機・衣類乾燥機は29台から65台と、いずれも大幅に増えています。

さらに、食生活の変化も確認されています。1人当たり月間の主要食品消費量を2014年と比較すると、コメの消費量は9.0キログラムから6.5キログラムに減少しましたが、肉類は1.9キログラムから2.6キログラム、卵は3.7個から5.1個へと増加しています。これらの変化は、所得向上にともなって、ベトナムの人々の食習慣にも変化が生じていることを示しています。

ジェトロビジネス短信
https://www.jetro.go.jp/biznews/2025/06/8eed9fa33e4a940c.html

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